◆地元の米、水、杜氏で幻の日本酒/「小沢の桜」今年も/無ろ過、後味すっきり/たむら

【たむら】田村市船引町の杜氏が、地元の水と米で仕込んだ日本酒「小沢の桜」は、無濾過で火入れしていないため、この時期しか味わえない逸品だ。あぶくま高原特有の気候を利用した寒仕込みの搾りたての酒は、米の旨みが凝縮。味わい深い仕上がりだ。
 船引町小沢地区などの生産者85人が栽培した「チヨニシキ」と県酒造好適米「夢の香」を100%使用。地元酒蔵の玄葉本店で地元の杜氏と蔵人が、地元の水を使って醸造。すべてが地元で育んだ日本酒だ。酵母が生きており、出荷時期や本数も限定。まさに幻の日本酒だ。度数は17度。ロックで味わうと、違ったおいしさが楽しめる。
 玄葉本店代表の玄葉祐次郎さんは「甘み・酸味・うまみを、いかにバランス良く引き出すかを意識した。昨年と比べ、甘みや酸味の後味が、すっきりと仕上がった。地元の食材と一緒に、味わえる日本酒が目標。皆さんの意見を参考に、品質の向上をめざしたい」と話す。
 JAたむらは1日、田村市内で利き酒会を開いた。生産者や関係者など約50人が参加。生産者は「自分たちが栽培した米が、日本酒になりうれしい。香りがよく、スーッと引き切れもよい」と喜ぶ。安藤善凱JA組合長は「地産地消をめざし、米の消費拡大につなげたい」と語った。


 写真=地元産の日本酒の完成を喜ぶ安藤組合長(右)、玄葉さん(中)、米生産者代表の坪井哲夫さん(左)