◆豊かなむらづくり顕彰事業受賞団体の業績(上)/福島

 農業振興や地域の活性化に活躍する営農団体をたたえる2007年度「豊かなむらづくり顕彰」に5団体が選ばれ、19日に表彰された。
 住みよい地域づくり活動の「むらづくり部門」には3団体が受賞し、飯舘村の前田集落は県の代表として全国表彰へ推薦された。また、生産性の高い農業をめざす「農業生産部門」には2団体が選ばれた。県と地元新聞社の主催。県農業会議やJA福島中央会などの後援。
 受賞した団体の業績を2回に分けて紹介する。


◎豊かなむらづくり顕彰/むらづくり部門(1)/前田集落(飯舘村)

◇むらづくり部門◇
◇遊休農地解消へ「観光わらび園」/前田集落(飯舘村)
   ◇   ◇
 集落内地区別策定委員を中心に、集落の現状や課題を認識し、10年後の将来目標像や重点施策を、非農家も交えた話し合いで「地区別計画」を策定。中山間地域の不利な生産条件を克服しながら、地域の特性を生かしたむらづくり活動を行っている。
 特に、集落全戸の協力で「観光わらび園」を整備。集落で大きな課題となっていた遊休農地の解消(25ヘクタールから6ヘクタールに減少)に取り組んでいる。 集落ぐるみの合意で、集落営農組織を立ち上げ、農作業効率化や経理一元化を実現。農地・水・環境保全向上対策も全員一致で取り組みを決めた。少しでも再生産や収益に結びつけようと、直売所や炭焼きの活動にも積極的だ。生産組織体制や農村環境施設の整備に、地域住民が一体となって取り組んでいる。
 農業生産活動を核として、豊かで住みよい農村環境づくりに積極的に取り組み、地域活性化に大きな成果をあげていることが、高く評価された。


 写真=前田集落の代表ら


◎豊かなむらづくり顕彰/むらづくり部門(2)/飯野第13区町内会(飯野町)

◇むらづくり部門◇
◇「養蚕資料室」で歴史・文化継承/飯野第13区町内会(飯野町)
   ◇   ◇
 44戸で構成する同町内会は、1991年に法人格を取得。専門委員会や目的別・年代別の組織が、それぞれの分野で地域づくり活動を積極的に展開。担い手の麓山同志会は、農作業受託、機械化や共同作業など、地区の農業振興を担う。
 主要産業の養蚕の衰退に伴う遊休桑園の解消に向けて、タラノメやミニトマト、ギンナンなどを導入。園芸作物への転換を進め、タラノメなど特産品化に成功。新規就農者の営農活動支援にも取り組んでいる。
 空き地の利活用として8世帯で始まった花いっぱい運動は、町内会全体の取り組みとなり、良好な景観形成と環境美化を実現。地域づくり支援事業プロジェクトチームは、稚蚕飼育所を「養蚕資料室」に改修、貴重な資料を収集・展示するなど、歴史や文化の継承にも力を入れている。


 写真=飯野第13区町内会の代表ら


◎豊かなむらづくり顕彰/むらづくり部門(3)/戸赤村づくり実行委員会(下郷町)

◇むらづくり部門◇
◇来場者1万人超の「山桜まつり」/戸赤村づくり実行委員会(下郷町)
   ◇   ◇
 地区内全戸加入で2003年に発足。集落のありのままの自然や資源など、地域の特色を生かし「人も自然も絵になる村」をスローガンに、村内外の交流活動を展開。
 03年に地区の山桜をライトアップし、集落住民が楽しんだ「山桜まつり」は、07年には来場者が1万人を超えるまつりとなった。来場者に販売する春野菜や漬物用の野菜づくりが盛んとなり、農村女性の意欲も向上。戸赤生産組合が、農地や農道、用水路の管理、維持点検など、地区の農事全般を担う。耕作放棄地を活用した「そばオーナー制度」にも取り組み始めている。
 木地師の育成、炭焼き体験などの交流活動も活発だ。廃校となった小学校分校跡を再活用した宿泊交流施設「やまざくら学校」に、都会の子どもたちを受け入れ、川遊びやそば打ちなど、自然体験の場を提供している。


 写真=戸赤村づくり実行委員会の代表ら