◆TPPをみんなで考えるシンポジウム開催/TPPが地域に及ぼす影響

【福島】JAグループ福島や県生協、県漁連、県森連で構成する地産地消運動促進ふくしま協同組合協議会は1月29日、福島市のホテル辰巳屋で「TPP(環太平洋経済連携協定)をみんなで考えるシンポジウム」を開いた。TPP交渉の概要や及ぼす影響、日本の農業の現状や将来像などについて、広く県民に理解してもらうのが狙い。商工・労働・消費者団体や一般消費者など約300人が参加。
 同協議会長の庄條コ一JA福島五連会長は「今でも大多数の人がTPPについて十分理解できていない状況にある。正確な情報を知り、間違いない判断をしてほしい」と呼びかけた。
 東京大学大学院の鈴木宣弘教授が「TPP交渉の行方」をテーマに講演。TPP交渉参加に積極的な政府に対し「6月までに全て自由化できるだけの国内準備はできないし、議論が乱暴だ」と強調した。
 鈴木教授は、「ゼロ関税にすれば農業の競争力強化や輸出産業化につながるという見解は非現実的であり、その前に産業が崩壊する」と指摘。「関税を撤廃しても所得補償すれば大丈夫という議論も毎年4兆円の新たな財源確保に国民合意を得ることは不可能に近い。さらに農業以外の業種のほうが自由化できないことも多い。時間をかけた冷静な国民的議論が必要」と訴えた。
 また、福島大学の小山良太准教授をコーディネーターに「TPPが地域に及ぼす影響」をテーマとして消費者、生産者、食品業者、行政などのそれぞれの立場からパネル討議を行った。
 TPP交渉参加について、生産者や食品業者からは「影響が大きく、産業崩壊が危惧される」という意見が出た。ほかに、「自治体の衰退・崩壊につながり反対だ」や「消費者は食の安定と安全・安心を願っており不安である」という声が上がった。さらに地域社会、経済、国民生活への具体的影響など意見が交わされた。


パネル討議で意見を交わすパネリストら
(1月29日、福島市で)