◆農業情熱物語/鈴木博之さん

【福島・しらかわ】
 農業情熱物語
 白河市・鈴木博之さん(42)
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 3月上旬のアスパラガス出荷を目前にハウス管理に余念のない毎日を送る白河市の鈴木博之さん(42)は、昨年からJA管内ではめずらしいアスパラガスのハウス栽培に取り組んでいる。
 以前から独立して自分で何かを始めたいという思いが強かった博之さんは、2年前に妻・春美さん(41)とともに兼業農家から専業農家に転身。何を柱にやっていこうか模索していた1年目に、長崎県波佐見町の研修先で食べたアスパラガスのおいしさに衝撃を受け、「これだ」と決意した。約1カ月間、長崎のアスパラ農家・竹嶋善末さんの下で栽培技術を習得し、現在はアスパラガス21eをメインに水稲3・4fとブロッコリー40eを栽培している。
 アスパラ栽培では土作りが肝心。土壌診断の結果を基にどんな肥料がどれだけ必要かを見極めることが大切で、博之さんはアスパラを人間に置き換えて考え、最良の策をとるよう心掛けている。
 3年後には反収3dを目指し、5年後の法人化を大きな目標に置く博之さん。加工品販売を見据え、昨年、食品衛生管理者の資格も取得した。法人化すれば地元に雇用を生む。高齢者が楽しく生きがいを持って働ける環境を作り、地域の活性化に貢献したいという思いからだ。
 また今年は、地元の小学生を対象にアスパラの収穫体験を計画中で、大勢いる中の1人でもいいから本当のアスパラの味を知って、将来自分もと興味を持ってくれたらうれしいと笑顔を見せる。
 何も分からなかった博之さんに、自分が持っている知識と栽培技術の全てを包み隠さず教えてくれた竹嶋さんとの交流は今も続いている。そんな竹嶋さんの下で農業のいろはを学んだ博之さんは、自分もいつか、新たに農業を始める人のために力になってあげられる農業人に成長したいと、アスパラ栽培を軸に農業に情熱を注ぎ続けていく。(しらかわ)


二人三脚でアスパラ栽培に励む鈴木さん夫妻