◆福島県農林漁業者総決起大会

【福島】
 東日本大震災に伴う東京電力福島第1原発事故を受けJAグループ福島、福島県森林組合連合会、福島県漁業協同組合連合会は12日、東京都千代田区の日比谷野外音楽堂で「福島県農林漁業者総決起大会」を開いた。一刻も早い原発事故の収束と消費者の不安解消、そして農林漁業者が安心して生産にいそしめる対策を強く求めた。
 福島県から農林漁業者や各団体の役職員、行政・議会の代表者らと全国組織役職員など約2500人が参加した。JA福島五連の庄條コ一会長が主催団体を代表して、あいさつし現状と要望を訴えた。また、参加団体を代表して畜産農家、県農青連、県森連、県漁連の代表4人が決意表明した。
 大震災から5カ月が経過し、福島県は原発事故による放射能汚染の影響が深刻化しており農林漁業者の精神的苦痛と経済的損失は計り知れず、今後の事業継続すら危ぶまれる事態となっている。
また、福島県全体に拡散した放射性物質の影響は県民生活すべてに暗い影を投げかけており、消費者の農林水産物の安全安心に対する不安もまた拡大している。
 大会では、東電と国に対し万全な対策を求めるとともに、本県農林水産業を復興させ、次世代に引き継ぐため総力を挙げて取り組むことなどを決議した。また、終了後、東電本社前など都内デモを行い、シュプレヒコールや横断幕、のぼり・筵旗などで復興対策・要望などを訴えた。


<<決 議>>

 3月11日に発生した東日本大震災から5カ月が経過し、被災した隣接県においては、復興への槌音が響くなか、本県では東京電力福島第1原子力発電所事故により、多くの県民が故郷を追われ、日々目に見えぬ放射能への不安を募らせており、未だ復興への歩みを踏み出せない現況にある。

本県の農林漁業者は原発事故発生以来、出荷や作付制限、操業自粛、風評被害等により甚大な経済的損失を被り、経営継続の見通しが立たないばかりか、日々の生活すらおぼつかない深刻な状況に苦しんでいるが、事態は収束するどころか、放射性物質による農畜産物等の汚染問題が全国に拡大するなど深刻化の一途をたどっている。

事故発生から既に5カ月が経過するにもかかわらず、東京電力による損害賠償金の支払いも、国による十分な補償対策も遅々として進んでいないことに、県内の農林漁業者の不安と怒りは頂点に達しており、東京電力と国には、改めて原発事故の一刻も早い収束と、原発事故に起因する全ての損害賠償金を早急に全額支払うことを強く要求する。加えて、これ以上の被害の拡大防止と食の安全に対する不安を払拭するため、国の責務として検査体制の強化等の万全な対策を講じるべきである。

 本県の農林漁業者は、これまでわが国の食料基地の一翼を担い、安全・安心な農畜産物や林産物及び海産物の供給に懸命な努力を重ねてきた。我々の最大の望みは、これまでと同様に消費者に自信をもって県産の農林水産物を供給し、喜んで食べてもらえるよう、3月11日以前の福島の豊かで清浄な大地と海を取り戻すことであり、そのことなしに本県農林水産業の復興はあり得ない。そのため、国と東京電力には、放射性物質の除染対策の道筋を早急に明示し、一刻も早く大規模かつ効果的な除染事業に着手するよう強く要望するものである。

 本県の農林漁業者は、これまでに多くの国民からいただいた数々の支援を力に、この未曾有の難局にも決して希望を失わず、県内の全ての農林漁業者の協同の取組みにより、本県農林水産業を必ずや復興させ、誇りと希望をもって、次世代に引き継ぐため総力を挙げて取り組むものである。

 以上 決議する。

 平成23年8月12日 福島県農林漁業者総決起大会